>>
site index
BACK
INDEX
NEXT
第三章 邂逅―1
―お前さえ、お前さえいなければ―
―そのような奇妙な術を使い、王を誑かした女狐め―
(違う、違うの。やめて)
叫ぶ声は、女の金切り声にかき消される。
広がる景色。そこにいるのは、優しい笑みを浮かべた女性。
―死んでおしまい、お前なんて―
暗転。
白いシーツの上に不規則に流れる黒檀のような髪。
そして、赤。
目の前が真っ白になる。
変わり果てた姿。
そして彼女は、意識を失った。
BACK
INDEX
NEXT
© 2012 - 2012 mei enoki
Designed by
TENKIYA